「1ドル=150円から140円になって、円高になりました」。数字は小さくなったのに「高い」と言うので、最初は戸惑います。
今回は、為替が分かりにくい理由を3つに分けて整理します。為替レートとは、円とドルなどを交換するときの比率です。
①数字が小さくなると「円高」になる
1ドル=150円なら、1ドルを買うのに150円必要です。1ドル=140円なら、140円で買えます。
前より少ない円で同じ1ドルを手に入れられるので、ドルに対して円の価値が上がった、つまり円高です。
たとえば、1,000ドルのパソコンを買うなら、次のようになります。税金や手数料を考えない例です。
- 1ドル=150円:15万円。
- 1ドル=140円:14万円。円高なので、少ない円で買える。
- 1ドル=160円:16万円。円安なので、必要な円が増える。

「1ドル=何円」の数字は、1ドルを買うのに必要な円の金額と考えると、少し分かりやすくなります。
②円と、相手の通貨を同時に見ている
円とドルの為替は、どちらか片方だけで決まるものではありません。
日本に目立った変化がなくても、アメリカの金利が上がって、ドルで運用したい人が増えれば、ドルが買われて円安になることがあります。
同じ動きを、円を主役にすると「円安」、ドルを主役にすると「ドル高」と呼びます。ニュースで主役が入れ替わることも、混乱する理由です。
また、円がドルに対して安くなっていても、ユーロなどに対しては、そうとは限りません。何と比べているのかを確認する必要があります。
③動く理由が、一つではない
金利の違い、景気、貿易、戦争への不安、政府の為替介入など、いろいろなことが同時に影響します。
しかも、実際に起きたことだけでなく、これからの予想でも動きます。
たとえば、「日本が金利を上げそう」と考える人が増えれば、決定前から円が買われることがあります。実際の利上げが予想どおりなら、発表のあとには、あまり動かないかもしれません。
だから、「利上げしたのに円高にならない」ということもあります。目の前のニュース一つで、為替の動きを説明しきれないのですね。
ひとことまとめ
為替のニュースでは、次の3つを確認すると整理しやすくなります。
- 1ドルを買うのに、何円必要になったのか。
- 円を、どの通貨と比べているのか。
- 今起きたことと、前から予想されていたことは何か。
全部の理由を言い当てようとせず、まずは「数字の意味」と「比べる相手」を押さえておこうと思います。
参考:野村アセットマネジメント「為替とは? 為替の変動要因」 / 日本銀行「実効為替レート(名目・実質)」
※勉強したことのメモです。投資や借り入れをおすすめするものではありません。

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