「政府・日銀が為替介入をした」というニュースを聞きます。国が、いったい何を売ったり買ったりしているのでしょうか。今回は、その仕組みに絞って整理します。
為替介入は、国が通貨を売り買いすること
為替は、円とドルなどを交換するときの比率です。ふだんは、通貨を買いたい、売りたいという取引の中で動きます。
国がその市場で通貨を売り買いし、為替相場に影響を与えようとすることを「為替介入」といいます。
たとえば、短期間で円安が進むと、外国から材料を買う会社は、必要な円の金額が急に増え、計画を立てにくくなります。介入は、こうした急な動きを抑え、相場の安定を図るために行われます。
円安を抑えるときは、ドルを売って円を買う
円安とは、ドルなどと比べて円が安くなることです。たとえば、1ドル=150円から160円になれば、同じ1ドルを買うのに必要な円が増えます。
円安を抑えたいとき、国は持っているドルを売って、その代わりに円を買います。円を買う取引を増やして、円高の方向に動かそうとするのです。
- 円安を抑えたいとき:ドルを売る → 円を買う。
- 円高を抑えたいとき:円を売る → ドルを買う。

どちらも為替介入ですが、売るものと買うものが逆なのですね。
決めるのは財務大臣、売り買いするのは日本銀行
日本では、為替介入を決める権限は財務大臣にあります。日本銀行は、その指示を受けて実際の取引を担当します。
「政府・日銀が介入」と聞くのは、この役割分担があるからです。日銀が金融政策として金利を決めることとは、別の仕組みです。
売るためのドルは、どこから出すのか
円を買うために売るドルは、国が蓄えている「外貨準備」を使います。外貨準備には、外国通貨の預金や外国の国債、金などがあります。
財務省によると、2026年9月末の外貨準備は約1兆1,784億ドルでした。そのうち約7割が証券です。

外貨準備は、すべてがドルの現金で置かれているわけではありません。円買い介入では、外貨の預金などを使い、必要に応じて証券を売って資金を用意することも考えられます。
また、外貨準備の残高は、介入だけでなく、為替や保有資産の値動きでも変わります。「残高が減った分は、すべて介入に使った」とは読めません。
ひとことまとめ
円安を抑える介入は、国がドルを売って円を買うこと。財務大臣が決め、日本銀行が取引する。
まずは、「何を売って、何を買うのか」を押さえると、ニュースの意味が分かりやすくなりました。
参考:日本銀行「為替介入とは何ですか?」 / 財務省「外国為替平衡操作の実施状況」 / 財務省「外貨準備等の状況(令和8年9月末現在)」
※勉強したことのメモです。投資や借り入れをおすすめするものではありません。


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