ゴルフを始めたきっかけは、新卒で配属された営業所の恒例行事、新人歓迎ゴルフコンペでした。 「新人は全員参加!」という暗黙のルールがあり、ゴルフ経験ゼロ、右も左もわからないまま、私の参加は決定事項に。 それからは、慌てて先輩や同期に打ちっぱなしへ連れて行ってもらい、クラブ選びも先輩に付き添ってもらいながら、初心者向けのセットをなんとか揃えました。
コンペ当日は、想像通り緊張の連続。 まともに当てることすら難しく、空振り、OB、バンカーから出せない…の繰り返し。ルールもマナーも付け焼き刃で、とにかく前の組についていくのに必死でした。 スコアは散々でしたが、不思議と**「なんだか楽しかったな」**という気持ちが残ったんです。
もしかしたら、広大な自然の中を歩く開放感や、ミスしても笑ってくれる先輩たちの温かさに救われたのかもしれません。 あれほど戸惑っていたはずなのに、気づけばゴルフは私の週末のささやかな楽しみになっていました。 スコアを競うこと以上に、ただ「またあの場所へ行きたい」と思わせてくれる。
今日は、そんな私が感じているゴルフの不思議な魅力を3つ、ご紹介させてください。
大自然に癒され、心がリセットされる感覚
早朝の澄んだ空気、青々とした芝生の匂い、遠くに見える山々の稜線。 コースに立つだけで、頭の中がスーッとクリアになるのを感じます。 日常のストレスや悩み事が、気持ちよく飛んでいくボールと一緒に、どこかへ消えていくような感覚。 ゴルフのスコアとは関係なく、あの空間に身を置くだけで「来てよかった」と思える。それがゴルフの持つ、代えがたい魅力の一つです。
プレーを通して「自分」と向き合える
ゴルフを始めたばかりの頃は、「自分と向き合う」なんて大それたことは考えてもいませんでした。 ただ、振り返ってみると、プレーを重ねるうちに、自然と“今の自分と向き合いながら、目の前の一打に集中する”感覚が身についていたように思います。 うまくいかない日もあれば、思いがけず「ゾーンに入った?」と感じるほど調子のいい日もある。 その波の中で、「どう気持ちを切り替えるか」「どう冷静さを保つか」といった自分の内面と対話する時間を楽しめるようになりました。
一緒に回る人との距離が自然と縮まる
約半日、18ホールを一緒に歩き、プレーする。それだけで、不思議とその人の性格や人となりが垣間見える気がします。 言葉数は少なくても、ふとした行動や気配りに「この人、素敵だな」と感じる瞬間がある。 新人の頃は周りに気を遣うばかりでしたが、ゴルフという共通の体験を通じて、普段の業務だけでは見えなかった先輩の意外な一面を知り、自然と距離が縮まったことを今でもよく覚えています。
おわりに
もしあの時、半ば強制的に参加させられた社内コンペがなければ、 私は今も、ゴルフの魅力を知らないままだったかもしれません。 スコアが良い日も、悪い日も。ただ、広々とした緑の中で自分と向き合い、気の合う仲間と笑い合える時間。 それこそが、私にとってのゴルフの一番の魅力なのだと、コースに出るたびに感じています。
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